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いらっしゃいませ、こんばんはm(__)m
本日も当サイトへお越しいただき、((ヾ(。・ω・)ノ☆゚+.ァリガトゥゴザィマス

台風ですね。
いかがお過ごしですか?
わたくし関東在住なので、雨だけで済んでおりますけども
大変な地域もあるようですので、お気を付けください。

さて。
気象系大宮の『脱出ゲーム』シリーズも後半戦。
もうしばらくのお付き合いを願いますm(__)m

気象系大宮が腐ってて18禁ですので
大丈夫だよって方のみお進み頂ければと思います。
前話はこちら→「8.家電製品」



◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆
Side N



探していたのはドライバーだったけど、見つかったのは電池だった。
二人で一つずつ見つけた電池をリモコンにセットして電源ボタンを押してみると、それで電源が入ったのはテレビだった。
今の時間が分かる情報番組とかやってないかなと思って、次々とチャンネルを変えてみると、自分たちの冠番組が放送されているチャンネルを見つけた。

何事もなかったかのようにいつも通りのカンジで、今オレたちが着ている衣装を着てリーダーとオレが・・・いや違うな。リーダーとオレだけじゃない。
オレたち全員。ゲストさんも含めてみんながこの回の放送に映っていて、編集もすべて済んで番組として完成しているなんて、あり得ないことなんだ。

だって・・・この回はこの後収録する予定で、まだリハーサルだって終わってないんだから。

***

「ニノ、どういうこと?」
「・・・分かんないよ。」

リーダーとオレがいなくて番組が進行してる方がまだ分かる。
ドアノブが消えたこととか形をなぞって泳ぐ魚なんてのは、まだまだ不思議の始まりにすぎなかったのかな。

訳が分からなくなって何も言えないままテレビ画面にくぎ付けになっていると、リーダーが突然立ち上がってテレビに近寄った。
テレビの裏にすっと手を伸ばして何か黒い塊のような物を取り出し、オレの隣に腰かける。
その手元を見ると。
「リモコンじゃん。」
テレビのとはまた違う形のリモコンだった。
「貸して。」
リーダーは、オレが握ったままのテレビのリモコンを取り上げて電池を外し、今見つけてきた方のリモコンに入れ直す。
そして適当にオーディオ機器の方に向けて電源を押すと、一番下の段に置いてあるコンポの電源が入った。

「おっ。」
興味を惹かれたような声を出して、リーダーはコンポの前まで行って胡坐をかいて座り込んだ。
あちこちスイッチを押して、オートチェンジャーらしいCDのディスクデッキを開けてみたりラジオの放送を拾う周波数を探したりしてる。
作業に熱中しているその丸まった猫背。それを見た途端になぜだかオレの胸の奥がきゅんと痛んだ。
小さくて華奢な背中なのに、縋りつきたくなるんだよ。
何も考えてないようなぼーっとした外見とは裏腹にリーダーの体温はいつも熱くて、きっと中で何か燃え滾ってるんだなって思う。
その熱に触れていると、安心する。
だからオレも、その背中に誘われるようにベッドを降りて、両肩に手を置いてぴったりくっついた。
そして、リーダーの肩越しに手元を伺う。
オレがこうしてリーダーにくっつくのはいつものことだから、リーダーは、ん?って少しだけ振り向いて、また作業に戻った。

「下の窓は、もしかしてカセットテープ入れるところ?」
「・・・そうみたい。懐かしいね。」
言って、何気なく手を触れると、右の窓が開いた。
そこに・・・
「あった!ドライバー!」
「やった!さすがだね、リーダー!!」
ポケットサイズのドライバーが入っていた。
それをつまんで肩越しにオレに手渡すと、リーダーは立ち上がってテレビの上部をポンポンと叩いた。
「これのことはさ、とりあえずいいよ。考えたって分かんないもん。まず、ここから出よう。これにおれたちも映ってるってことは、無事にここから出てちゃんと収録に間に合ったってことかも知れないし。」

・・・そうだね。
この部屋で、考えても答えが出ないことは、考えても仕方がないのかも知れない。
オレもリーダーのその言葉に勇気をもらって、立ち上がった。
「んで、ドライバーはどこで使うんだっけ?」
「あっちのサイドボード。足が床に固定されてんのよ。外してどかせば多分、最後の形と数が見つかると思う。」
「分かった。やろう。」

オレはやっぱり、リーダーの手が何か作業をしているのを見るのが好きだな。
絵やフィギュアなんかの作品は、作ってるとこをあんまり人に見られたくないからって言ってオレの部屋で作ったりすることはないけど、普通に字を書くとかこうしてドライバーでネジを回すとか。
ずっと見てられる。
何がどうって訳じゃないんだけどさ。
要するに、好きなのよ。
リーダーは、オレの手がギターやピアノを弾くのを見てるのが好き、って言ってくれるけど、そんなの練習すれば上達はするじゃない?オレなんかよりもっと超絶技巧で弾くことが出来る人がいるわけだし。
でもリーダーのこの手は、持って生まれたものだからさ。
誰かが真似できるもんじゃないんだもん。

そんなことをぼぅっと考えていると、「取れたよ!」って弾んだリーダーの声がした。
サイドボードには何も入っていないから、動かすのは簡単。二人でずずっと手前に引っ張ると、奥の壁にハートの中に2と書かれた記号を見つけた。
「あった!」
これでだいぶ事態が進展するはず。
そんな想いを込めて、チェストの金庫のパネルスイッチに、見つけたすべての形と数を打ち込んだ。
すると、パネルがピカピカと緑色になって点滅し、プシュッという排気音と共に蓋が開いた。
「うおぉ、すげぇな。」
今度はリーダーが、オレの肩越しに手元を覗きこんで言う。
「伊達に一人でこういう遊びしてないですよ。」
開いた金庫の中に入っていたのは、ペンチだ。
それを、はい、とリーダーに手渡す。
「これをどこで使うんだっけ?」
「クローゼットです。早く。」
「ん。」
ベッドの、スチールラックとは反対側に位置するクローゼットは確か、針金でぐるぐる巻きにして開かなくしてあったはず。
こっちは急かしたくなるくらい焦る気持ちが抑えきれないっていうのに、リーダーは至って冷静だ。さっきの番組を見て、収録には間に合うんだって安心したのかな。
クローゼットの取っ手から一巻き一巻き丁寧にほどかれる針金を見ながら、オレはひたすら『早く早く』って思ってた。


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2015.07.16 Thu l 大宮 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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