上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- -- l スポンサー広告 l top
あぁぁ・・・気が付いたら年が明けちゃっておりました・・・

改めまして、新年開けましておめでとうございますm(__)m
本年もよろしくお願い申し上げます*:.。☆..。.(´∀`人)

で、PCなんですが、結果として直りませんでしたorz
新しいの、買いました(。´Д⊂) ウワァァァン

まぁ、小説的には、話数もたいして先に行ってなかったし、
それ程ダメージは大きくないです。
出来次第アップしていきますね( ´∀`)

では、早速ですが『恋に落ちた海賊王』の続きをどうぞ・・・
前回のお話・・・『恋に落ちた海賊王 59』
目次はこちら・・・恋に落ちた海賊王目次


゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O。゚。O゚。O。゚。O。゚。O。゚。


オレはついに、海賊として海軍に捕まった。
海賊は捕らえられれば、罪を犯していてもいなくても、ただ海賊だってだけで処刑される。

断首刑だ。

オレの人生なんてどこにいたって取るに足らないものだから、こんな見ず知らずの土地で人知れず首を撥ねられて死んだって、惜しくもなんともない。
シンさんにも偉そうに啖呵を切ったばかりだ。後悔なんてしたって生きていくうえで何の役にも立たない。死ぬときにまとめてするからいいって。

そうなった今、この期に及んで一つだけ後悔することがある。

それは、シンさんにオレの気持ちを告げられなかったこと。



***



若い海軍兵が去ってから随分時間が経った。
彼とは別のもっと若そうな海軍兵が、泥水に野菜クズが浮いてるみたいなものが入った食器を『食事だ』と置いて行った。
オレはそれをちらっと見ただけで、手に取ることもしたくなかった。口にするなんてもってのほかだ。

最後の晩餐はナギさんが作った飯が良かった・・・なんて今更言ったら怒られるかな。
だったらなんで待ち合わせ場所を勝手に離れたんだ、ってシンさんが目尻を吊り上げ額に青筋を浮かべて怒る顔が目に浮かぶ。

いまさらのこのことどの面下げて戻ってきやがった、散々心配かけさせやがって。人に迷惑かけるしか能のないお前みたいな奴はこの俺がサメの餌にしてやる。だってもヘチマもねぇよ。四の五の言ってねぇでこっちに来やがれ。ほら、こっから突き落としてやるよ、覚悟しろ。

・・・って、言ってもらえたらどんなに幸せだろう。

そう思ったら、意図せず涙がぼろぼろと零れて行った。
顔を見ることも声を聴くことも叶わず、こんなところで一人殺されなければならないなんて。

シンさん。
会いたいよ。顔が見たい。声が聴きたい。話がしたい。
舵を握る筋張った手が見たい。隣に立って体温を感じたい。また、強く抱きしめてほしい。

・・・シンさん。

ああ。ついさっき覚悟を決めたばかりなのに、もうぐずぐずと揺らいでいる。
そりゃそうだよな。だって。
オレ、明日死ぬんだもん。

そうやって頬を伝う涙を拭いもせずに膝を抱えていると、なにやら向こうの方からまた人がやってくる音が聞こえてきた。
さっきまでのように海軍兵が一人で来るのじゃなさそうだ。
何人いるか分からないけど、話声と靴音。
近づくにつれ、何を喋っているかもはっきりとしてきた。

どうやら誰かこの牢獄に入れられる罪人が、海軍兵数人に連れられてやって来たようだ。

鉄格子はオレの顔の幅より少し狭く、覗いて隣を見ることはできない。
でも、海軍兵の一人が「海賊が」と唾を吐き捨てるように言ったのが聞こえた。
隣の牢にも、海賊が捕らえられたんだろうか。

もし本当に隣の人が海賊だったら、もしかするとシリウスのことを知っているかも知れない。
そう思ってオレは、海軍兵の足音が去って行って耳を澄ましても何も聞こえなくなるまで待った。
隣の様子を伺いながら、「あのぅ」と今まさに声を掛けようとして口を開いたその時。

「旦那。」
と、オレが声を掛けようと思っていた隣の牢から逆に声を掛けられた。

・・・旦那って、オレのことだよな?
この並びの牢には、他に声も聞こえないしオレしかいないはずだ。

恐る恐る尋ねる。
隣を覗こうと思うと、視界の中で鉄格子が重なって黒い壁になってしまって、何も見えなくなるんだ。
「オレ、ですか?」

すると隣の声の主は、笑い声を含みながら答えた。
「シリウスの旦那に頼まれやした。」
なんと、隣の牢に放り込まれた海賊と思った人物は、船長が放ってくれた間者だったのだ。

「時間がありやせん。ざっと説明さして頂きやす。」
「あ、ありがとうございます!あの、お名前だけ聞いてもいいですか?!」
船長に頼まれたって言ったから、もしかしたらまたフリッツさんが助けてくれたのかと思ったんだけど、どうやら彼とはまた違う人のようだ。

「・・・そうさな。ホラツとでも呼んで下せえ。」
「ホラツさんですね。」
「へえ。明日の処刑の刻限になったら、旦那が一度だけこっから外に出られやす。そん時、シリウスの旦那たちが殴り込みをかけてくる手はずになってやすんで、覚えといて下せえ。」
「・・・分かりました。」

本当にざっとした説明だった。
でもオレは、一言も聞き漏らすまいと必死で頭に叩き込んだ。と言ってもそれ程の難しい段取りではないけれど、それでも一度聞いただけで一言一句正確に覚えられた。

「それからこれ。」
ホラツさんはそう言って、腕だけを鉄格子から出して何かをこちらの牢に投げてよこした。
それは硬い石の床に当たってキンとささやかな音を立てた。

拾い上げてみるとそれは、黒く輝く宝石みたいな、小さな石の欠片だった。


――――――――――――――――――――――――――――――

  


よかったらこちらも覗いてみて下さい

素敵なサイト様がたくさん お気に入りの小説が見つかるかも


↓↓↓お気に召しましたらポチッと押して頂きますと、大変嬉しいです♪
関連記事
スポンサーサイト

2015.01.15 Thu l 恋に落ちた海賊王 l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://futariainovels.blog5.fc2.com/tb.php/311-45b78e44
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。