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本日も当サイトへお越しいただき、誠にありがとうございます(。-`ω´-)
ただいま、「ST」の百合赤半ナマ二次を連載中でございます。

18禁ではないですが、STの腐向け百合赤とか半ナマとか
ご存知ない方やお得意ではない方にはお勧めいたしません。

知ってる、大丈夫!という方はどうぞ!!
第一話はこちら→「それぞれの。-White-」


◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆


Peach





ガラリ、と群馬の所轄署の、体育館の扉を開くと、もう年の瀬の声も聞こえて来るようになって朝晩は暖房が必要な気候になったというのに、捜査本部兼合宿所のようになっているここは、いつ来てもムッと男の匂いと熱気が溢れていて、好きになれない。
だけど彼女は、女の子だからそういうむさ苦しいのは苦手、といった、セオリー通りに生きるのを嫌う『秩序恐怖症』だから、かえって平気なのだそうだ。
むしろこの、およそ秩序とはかけ離れた、いや正反対と言ってもいい空間こそボクにとっては居心地がいいよ、このままここで暮らしたい、なんて言い出す始末。
それが本心である証拠に青山さんは、この雑多な雰囲気で溢れる体育館の片隅にデスクを構えてそこでプロファイリングの仕事に取り組んでいる。

「青山さん、お待たせ。これ、頼まれてたやつ。」
「あー、桃子さん!・・・ありがと。」

百合根くんがSTを離れてから、メンバーそれぞれがいい風に変わって来たと思う。
それは、彼がSTにいたから変われなかったというわけではなくて、百合根くんの異動をきっかけにしてみんなが彼から自立することができたということ。
百合根くんがこれまでにみんなに伝えたかったことはきちんと伝わっていて、でもみんなシャイだから彼の前では素直に表現できなかっただけ。
現に、何かしてもらったらお礼を言う、というセオリー通りに今青山さんは私にお礼を言ってくれた。
「どういたしまして。」
だから、私もすかさずお礼のお礼を返す。

百合根くんがあそこまでSTに入れ込んでいたの、今なら少し分かる気がする。
だって、こうしてみんなと長く一緒にいると、まるで彼らの親になったかのような気持ちが芽生えてくるもの。

それぞれが持つ特殊能力ではなくて、人として当たり前のことが一つ一つできていくたびにとても嬉しい気持ちになって、もっともっと成長してほしいと思うしその姿を見たいと思ってしまう。

「あ、そういえば、ここに来る前にラボで百合根くんに会ったわよ。」
「えっ?!キャッ・・・じゃないや、室長に?!」
「・・・ねえ、もういい加減慣れないなら、いっそキャップでいいんじゃない?」
「・・・そうだね。」

青山さんと二人、顔を見合わせて笑うだなんて、百合根くんがこの光景を見たらどう思うかしらね。

「ねえ、桃子さんはこの後どうする?」
「え?この後?一課に戻るけど・・・どうして?」
「・・・赤城さんが埼玉に行ったのは今日の午前中だ。あの人もある種潔癖症だから、服は毎日清潔なものでないといやだ。だけど唯一頼みごとをできる池田さんは今は東京にいる。クリーニングに出してほしいと頼める相手がいない。ボクには仕事のことならともかくそんなことを頼むのは憚られる。もちろん自分で新規の店に行くこともできない。だとすれば、赤城さんがそんなプライベートな頼み事をできるのはキャップしかいない。ところで桃子さんは、電話では埼玉に寄ってからここへ来ると言っていたけれど、それにしては到着する時刻が早かった。ラボでキャップに会ったと言っていたからきっと赤城さんへの用事はキャップに頼んだんだろう。ではキャップはなぜラボにいたのか?赤城さんに頼まれて荷物を届けに来たところだったけど、赤城さんは埼玉へ行っていた。それを知ってか知らずかラボへ寄った所へ桃子さんと出会った。とすれば、今キャップは埼玉にいる・・・ってとこなんだけど。」

すごい。さすが。その通りだ。
百合根くんは赤城さんが埼玉へ移動したことは知っていたけれど、それにしたってこの子の洞察力は毎度のことながら舌を巻くほど的確だ。

「・・・そうよ、すごい。」
だが、だからなんだ、という話だったのだ。少し前までは。

どう?ボクすごいでしょう?だからみんなは僕の言うとおりにすればいいの。

でも、今ではみんな少しずつではあるけれど、自分の抱える恐怖症と、周囲と協調するということに、折り合いをつけ始めている。
「じゃあさ、ボクもキャップに会いたいから埼玉に連れてってよ。赤城さんの意見を聞きたいこともあるし。」
以前だったら、こんな風に素直に自分の気持ちを他人に打ち明けたりしなかった。
自分が持つ驚異の能力を見せつけ、感服させ、屈服させるだけじゃ他人の気持ちを動かすことはできないって、気づくことができたのだ。

「・・・まぁ、桃子さんさえ良ければ、なんだけど。」

恥ずかしそうに俯いて、無秩序に遊ばせたウィッグの毛先をいじりながら頼み事をする青山さんを見て、断ることなんてできない。
「いいわよ、行きましょ。」

にっこり笑って答えてやると、青山さんは大きな目を子供のように輝かせた。
「やった!・・・ありがと。」
「どういたしまして。」


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2014.11.08 Sat l ST l コメント (0) トラックバック (0) l top

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