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昨日から『ST』の百合赤でお送りしております(。-人-。)
18禁ではないですが、半ナマですのでご閲覧にはご注意くださいm(__)m

いよいよ今日最終回ですよΣΣ(゚д゚lll)
(。´Д⊂) ウワァァァン!
LINEのクイズでガッキーくんが当たるかも知れないので
(いや、絶対当たらない。)
ドラマ放送以来初めて(笑)リアタイで見たいと
思いますが・・・
STロスになりそうだぁぁぁ~~~!!
第一話はこちら→『Thereafter 1-1』





◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆





キャップに会いたかった。
怒っていても、また叩かれてもいいから、真正面から向き合ってほしかった。


   scene1 (2)


「・・・悪かった。」
照れも衒いもなくキャップに本心を伝えることができたのは、三枝さんが、俺にはキャップがいるから心配ない、と言ってくれたからかも知れない。

現場のことを何も知らない上層部が机の上だけで考え出したSTは、警視庁の中で浮いていて嫌われ者だった。
異端児で鼻つまみ者の俺たちを、陰に日向にいつも支えてくれていた三枝さんの言葉は確かに背中を押してくれたかも知れない。

そうは言っても素直に本心を相手に伝える、など。何年振りだろう。
キャップがどんな顔をするのか見るのが怖くて彼に視線を向けられずに俯くと、まるでそれが生まれて初めてできたことであるように、キャップは喜んだ。
そうか。キャップがSTの指揮官になってからおよそ1年と半年。
その間俺は、彼に憎まれ口は叩いても本心を告げたことなどなかったかも知れない。

キャップが俺のする良い行いに対して自分のことのように喜んでくれるのは、何て言うかこう、体の奥がふわふわするようだ。
そういう柔らかくて甘酸っぱいような、明るくて暖かくて浮き足立ってしまうような気持ちは、日の光の届かない法医学教室の片隅や警察病院の地下の薄暗い部屋で、冷たい遺体だとか固い金属の医療器具だとかを扱ってきた俺にはこれまで必要がなかったから、ずっと奥の方にしまい込んで蓋をしてしまっていた。

数年振りに顔を覗かせたそれらはまだ俺を覚えていて、名前も変えていなかった。
それどころか久しぶりに俺の感情を支配できたからなのか、閉じ込めた時よりも色鮮やかに俺の身体を飛び回っているようだった。

「・・・帰る。」
このままだと何か別のことを口走ってしまいそうで、俺はカウンターの椅子から身体を滑らせると、二人に背を向けた。

「あっ、ちょっと赤城さん?僕も行きますよ。待って下さいよ!」

会計をして帰る支度に手間取っているキャップを待たずに三枝さんの店があるビルを出て通りを歩いた。
数歩進んだところで、急に足が前に出なくなってしまった。

一人でどうやって歩いていいか、分からない。
すれ違う人々が、好奇の目で自分を見ているような気がして居たたまれなくなってしまう。

ガッキーくんを、三枝さんの所に置いてきてしまったから。
俺はもうガッキーくんがいなくても大丈夫だから、今日は彼とお別れをしに来たのだから。

だけどいざ、自分一人の外界に晒された身体でいると、急に心細さが襲ってきてしまって。
そんな自分を護るために俯いて立ち尽くしてしまった俺の隣に、寄り添うようにキャップが立った。

「行きましょう。」
それはまるで、水が高い所から低い所へ流れていくのと同じように自然で、キャップが一歩踏み出すのにつられるようにして俺の足も動き出した。

少し歩いただけで、キャップはその異変に気付いた。

「赤城さん、どうやって三枝さんのお店まで行ったんですか?車・・・じゃないですよね?」
「・・・ガッキーくんが・・・」
「ああ!そういえばいましたね、彼。中に入って行ったんですね?置いてきちゃって良かったんですか?」

キャップは俺が今までどれだけガッキーくんに支えられて、ガッキーくんを大切に思っているか、知っている。
そのことで喧嘩になったこともあったけれど、でもキャップは、ガッキーくんを大切に思う俺の気持ちを尊重してくれる。

だからこそ、俺はガッキーくんと別れる決意ができたんだ。

こうしてキャップがそこにいるのが当たり前のように俺の隣に立っていれば、生身の身体を晒して見ず知らずの人間から不躾な視線を投げつけられようとも平気な自分を演じていられる。

「ああ。もう、大丈夫なんだ。」
「へぇ~。それはまた、どうして?」
「・・・どうしてだっていいじゃないか。キャップには関係ないだろう。」
「まぁ・・・そうですけど・・・あんなに大事にしてたのに何があったのかなって心配になっただけです。言いたくないのならいいです別に・・・」

キャップは解かりやすく項垂れて深いため息をついて落ち込んでしまった。
キャップにそんな顔をさせたい訳じゃないのに。

「そ、そのうちな。気が向いたら理由を教えてやらないこともない。」
耳も尻尾も垂れてくぅんと鼻を鳴らしている大型犬のように見えたから、可哀想になってしまって取り繕うようにそう言ってやると、今度はパッと顔を上げて満面の笑みで俺を見た。
「言いたくなったらでいいですからね!」
もし本当にキャップに尻尾があったら、ちぎれんばかりにぶんぶんと振り回していることだろう。

そんな彼に、頬を叩かせた。
キャップはどんな気持ちで俺の頬を叩いたんだろう。

もう痛みは感じない。口の中は切れているから多少痛むけれど、2、3日すれば治るだろう。
でも俺は、無意識に叩かれたそこに手を当てていた。

それに気づいてキャップがまた目線を下げる。
その時のことを思い出して意識が自分の内面に向いているのだろう。目は足元の進行方向数歩先を見ているが、焦点が合っていない。
人が何かを哀しんでいるときの表情だ。
キャップは今、何を哀しんでいるのだろう。

叩いたことは謝らない、と彼は言った。
それは自分のしたことは正しいと、怪物になろうとしている俺に制裁を加え道を正そうとしている、自分の行いは正しいことだと信じているからだ。
それについては俺も納得している。だから素直に謝罪したんだ。

じゃあ何が彼を哀しませているのか。
それはいくら制裁を加えるためとはいえ、俺の頬を打ってしまったことだ。
他にいくらでも方法があったんじゃないのかと自分を責め、後悔をし、哀しんでいる。

俺は正しいことをしたキャップに、そんな想いを抱かせることしかできないのだろうか。


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2014.09.17 Wed l ST l コメント (0) トラックバック (0) l top

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